大学研究成果プレスリリース 2023年7月19日

中国 海南島原産の甘苦茶に肥満予防効果があることを発見!

ポイント

◇中国 海南島原産の甘苦茶における抗肥満効果を調査。
◇甘苦茶を摂取した肥満モデルマウスの体重・内臓脂肪重量は減少し、脂肪細胞サイズも縮小。
◇抗肥満効果を有する新規食品成分となる可能性。

概要

大阪公立大学大学院生活科学研究科の小島 明子准教授、北里大学薬学部生薬学教室の黄 雪丹助教、青森県立保健大学健康科学研究科の乗鞍 敏夫准教授らの研究グループは、中国 海南島原産の甘苦茶抽出物による抗肥満効果について、肥満モデルマウスを用いて効果を検証しました。

その結果、肥満モデルマウスの体重および内臓脂肪重量は、甘苦茶抽出物の摂取によって有意に減少。脂肪肝を抑制し脂肪組織の脂肪細胞サイズの縮小が確認できました。さらにそのメカニズムを調査したところ、脂肪細胞への分化に関与するいくつかの転写因子の発現抑制によって、脂肪の合成が抑制されることが明らかになりました。本成果は、甘苦茶抽出物と抗肥満効果の関連性を示唆するだけでなく、抗肥満効果を有する新規食品成分となることが期待されます。

本研究成果は、2023年7月5日に国際学術誌「Food Science & Nutrition」にオンライン掲載されました。

掲載誌情報

【発表雑誌】Food Science & Nutrition
【論 文 名】The suppression of the differentiation of adipocytes with Mallotus furetianus is regulated through the post-translational modifications of C/EBPb
【著  者】Touko Nakano, Yutaro Sasaki, Toshio Norikura, Yusuke Hosokawa, Mayu Kasano, Isao Matsui-Yuasa, Xuedan Huang, Yoshinori Kobayashi, and Akiko Kojima-Yuasa
【掲載URL】https://doi.org/10.1002/fsn3.3551

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